運命の確率
純粋だった翔貴の面影は、どこにもない。
けど…笑顔や仕草はすごく子供っぽくて皆は離れないでいた。
女子達は益々翔貴に気をとられてばかりで、毎日人気者生活。
サッカー部の先輩は彼女と別れたらしい…
あたしは幻滅する事なく、今でも翔貴と仲のいい友達。
『今日遊ぼー』
その日から数日後、翔貴はこうして誘ってくるのが多くなった。
『無理~!』
正直完全に信用したわけではない。
あたしと遊ぶなら、他の子がいるじゃんって思っちゃう。
だから誘われても全部断わってた。
梅雨が終わり、7月に入る頃。
夏の始まり…