運命の確率
ミーンとうるさく鳴く蝉は、暑さを倍増させていた。
大雨続きだった日から数日後に、こんな気温が上がるなんて。
「莉嘉ーっ♪今日買い物付き合ってくれない?」
日直だったあたしは、授業終了後に黒板を消していた時。
友達の優ちゃんは駆け寄って来て、そう言った。
「彼氏と行かないのー?」
白いチョークの粉が制服に付かないようにパンパンと手で払い落とすあたし。
「昨日ケンカしちゃって…ね?お願い♪」
優ちゃんには純平くんと言う隣のクラスに彼氏がいる。