愛という名の幸せ
『あれ?もしかして、葵?』
この声は…!
振り向くと見慣れた姿の男が立っていた。
「一樹ぃぃい!!!!!」
あたしの幼なじみの中島一樹。
幼稚園からずっと一緒で、すごく仲がいいから、中学の時よくカップルと間違えられた…苦笑
大声で叫びながら駆け寄り
思わず抱き付いた。
『うわッッ…ちょ』
「うわーん(泣)」
『入学初日に迷子になったのか?』
泣いてるあたしを優しく慰めてくれながら問う。
「うん」
『相変わらずアホだな』
「…もう!!!」
『まあ、そうキレんなよ。…涙止まったみたいだね』
「…あ、うん、ありがとう!」
そう、あたしと一樹はいつもこんな感じ。
普通の幼なじみとはちょっと違う。
家族並に仲がいいの。
だって、家隣だし。
『ほら、入学式行くぞ』
と、いいながら手を差し延べてくれた。
「うん。」