涙の雨
「アイツらが勝手について来るんだよっ!ったく!」
そんな意地っ張りな事を言っていても
内心は嬉しくてしょうがないんだと思う
山田はすぐに顔に出るから
喜怒哀楽が手に取るようにわかるのだ
「本当は嬉しいんじゃないんですか?…先輩?」
「なっ何言ってんだよ!さっさと食え!」
―顔、真っ赤だし
目の前に座る山田を見ながら
俺は一人ニヤニヤしてしまった
たまにこうやってからかうと
山田は面白い反応を見せてくれる
遼太に言われたくないって言われそうだけど、
結構子供っぽいんだなって
感じたりする時があるんだ
体だけ大きくなっちゃったみたいな…
「これからどうするか~」
マックに行くと必ず頼む
ビックマックを頬張りながら言った山田
「あ、ハンズ行きません?俺ノート買いたくて」
「―ノート?何に使うんだよ」
「やだなぁ、勉強に決まってるじゃないですか」
俺は席から立ち上がりトレーを持って、ゴミをゴミ箱に捨てた
「もっと遊べよ~少年!」
山田は苦笑いをしながら
俺を見つめていた