涙の雨

山田と別れた後


俺は望月からある事を教えてもらった






“自分の力じゃ尚輝の存在を消す事が出来ない”

“だから遼太の為にも、もう一度付き合ってやってくれ”






突然山田から電話がかかってきて

いきなりこう言われたらしい



その時にはもう望月とよりを戻していたが


山田は何も知らずに電話をかけて

望月も何も言わないまま、わかったと返事を返していた




俺が望月に対する気持ちと

俺が山田に対する気持ちが
全く違っていて



山田には友情しか芽生えなかった



好きになろうと努力はしたけど


最後まで望月には勝てなかったんだ













山田とは現在でも連絡を取り合っていて


「お前、あんとき尚輝と二股かけてただろ~」


と今となっては笑い話になっている


将来の夢は体育の教師になる事




俺にとって山田は


かけがえのない、大切な






親友の一人だ
< 169 / 195 >

この作品をシェア

pagetop