涙の雨
山田と別れた後
俺は望月からある事を教えてもらった
“自分の力じゃ尚輝の存在を消す事が出来ない”
“だから遼太の為にも、もう一度付き合ってやってくれ”
突然山田から電話がかかってきて
いきなりこう言われたらしい
その時にはもう望月とよりを戻していたが
山田は何も知らずに電話をかけて
望月も何も言わないまま、わかったと返事を返していた
俺が望月に対する気持ちと
俺が山田に対する気持ちが
全く違っていて
山田には友情しか芽生えなかった
好きになろうと努力はしたけど
最後まで望月には勝てなかったんだ
山田とは現在でも連絡を取り合っていて
「お前、あんとき尚輝と二股かけてただろ~」
と今となっては笑い話になっている
将来の夢は体育の教師になる事
俺にとって山田は
かけがえのない、大切な
親友の一人だ