涙の雨
『自信持てよ、遼太!尚輝は嘘をつかないって言ったんだろ?だったら本当の事を話してくれるまで、待てばいいじゃねぇか』


そんな事はわかってる


でも

本当の事実が
いつ望月の口から聞けるのか知りたい



明日なのか


一週間後なのか


一ヶ月後なのか




それとも一年後…?





「話してくれる日が…本当に来るでしょうか?」

『何弱気な事言ってんだよ!尚輝を信じてやれよ、遼太。アイツはお前を裏切ったりしねぇ。それだけは断言出来るぜ』



山田の力強い言葉が



俺の弱りきっていた心を

自然と強く、元気にしてくれた



「そうですよね、尚輝さんは俺を裏切ったりしないですよね」


そう自分自身に言い聞かせる



これ以上疑っていたら

全てが悪い方向へ進んでいってしまいそうだし



信じていれば


必ず何処かで報われるかもしれない





「俺、待ちます。尚輝さんが話してくれる日まで!」







そう心に決めた、八日後




俺の耳に衝撃的な事が知らされる



それは望月の口からではなく


賢二の口から…
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