涙の雨
電話の向こう側
じめじめしていた梅雨がやっと終わり
暑い夏がやって来た
「こういう暑い日にプール入ると、マジ気持ちいいよな!」
体育の授業で俺達のクラスは
プールに入ってた
まだ七月なのに日差しが痛いぐらい照りつけて
背中が焼けてしまいそうだ
「賢二、お前中間どうだったんだよ?」
最近やっと中間テストの結果が返ってきて
俺は何とか好成績を残せた
「ん~…まぁ普通じゃね?」
賢二が頭いいのは
誰よりも俺が知ってる
そういう白々しい態度をとるやつは…!
「やっ!止めろよ遼太!」
俺はプールの水を
おもいっきり賢二の顔にかけてやったんだ
「そういう白々しい態度取るなよな!?俺より頭いいクセにっ!」
笑いながら水をかけると
賢二も負けずに水をかけてきた
「勉強教えてやったのに、そういう態度を取るのかっ!お前はっ!」
プールの中でバカみたいに騒いでいた俺達
空には太陽と共に
入道雲が浮かんでいた