涙の雨
「プレゼントか…」
帰り道、一人で悩む俺
両親からはスニーカーとか
ゲーム機とかもらった事あるけど
こうゆう場合って
何をお願いすればいいんだろう
女性は指輪とかアクセサリーとかがいいって
よくテレビで見るけど
男性はどういうのが欲しがるんだ…?
一人でブツブツ言いながら駅に向かっていると
突然背中を叩かれ
俺はそのまま後ろを振り返った
「山田先輩!」
「何、ブツブツ言ってんだ~。遼太~?」
両手をズボンのポケットに入れ
相変わらずの着こなしでニッと笑う山田
「今帰りなんだろ?だったら途中まで行こうぜ」
半ば強引に誘われて
俺は何も言えないまま、一緒に駅まで行く事になった
「プレゼント?ん~…俺だったら別にいらねぇな~。特に欲しいモンもねぇし」
悩みの種を山田に話した俺は
隣でじっくりと話に耳を傾けていた
「先輩も…彼氏さんいるんですよね?その人からは何も言われなかったんですか?」
俺は歩きながら山田に聞いた