涙の雨
今しか言える時が無いと思った俺は
意を決して望月に言った
「俺…尚輝さんと…したいです」
―嫌な顔されたらどうしよう!
拒否られたらどうしよう!
頭に浮かぶのはそんな事ばかり
望月も何も黙ったままだ
もう終わったよ…と思った時
望月がやっと話してくれた
「俺は…もう少し待とうと思ったんだけど…。まさか遼太から誘われるなんてな」
俺が上目使いで見上げると
望月は嬉しそうに笑ってた
「遼太、本当に俺なんかでいいの?」
その言葉に俺は大きく頷いた
望月は眼鏡を直して髪を掻き上げる
そして椅子から立ち上がると
俺に手を差し出してきた
「おいで遼太。いっぱい気持ちよくしてあげる」
胸が物凄い速さでドキドキしてた
望月の言葉を聞いて
凄い恥ずかしかったから
でも俺は望月の手を取った
好きな人と結ばれたいって思うのは
男女関係なく当たり前の事
あの時だってそう思ってたから
望月に言えたんだと思ってる
俺達は手を繋いだまま寝室に向かい
そして俺は望月に抱かれ
初めて男を知った