涙の雨
兄が母に俺の姿を見せると
母も心配してくれてその日学校を休む事になった
一度着た制服を脱ぎ、パジャマに着替えまたベッドに戻る
母が持ってきてくれたアイスノンを目に当てた
シーンと静まり返る部屋
太陽の光がとても眩しい
鳥達の可愛い鳴き声が聞こえる
いつもだったらこの時間は授業中だなとか
今頃外でサッカーしてるなとか
時計を見ては、一人で想像していた
母は出かけていて兄は学校
父はもちろん病院
そして家に一人残された俺
ベッドに横たわり
空を見ながら思いだすのは
昨日の惨劇
昨日の夜お風呂に入った時
無数の痣が腕や足に痛々しく残っていた
内出血したような紫色の痣
その部分を軽く押したダケで
激痛が体全体に響く
風呂に上がって、自分の悲惨な体を見たとき
悔しくて泣きそうだった
―自分は何もしてないのに
何で…何で…
痛い思いをして結局自分に残ったのは
無数の痣と心に出来た深い傷だったんだ
ホントに辛かった