涙の雨

一日ぼーっとしていたら

あっという間に夜になった


出かけていた母が帰ってきて
俺の部屋に顔を出す


「大丈夫?遼太」

「ん…、何とか」



いつの間にか寝ていた俺に優しく声をかけてきた



目元の腫れがひいた事を確認すると


今からご飯作るからねと言って部屋を出た





時間は既に六時を回っている


外は真っ暗で窓から月が綺麗に見えた



「―っ!」



寝ていた体を起こすと


筋肉痛みたいな痛みが一気に襲いかかってきた




俺は何とか上半身を起こして
ベッド脇に置いていた携帯を手にした




メールが二通



一通は賢二からで

体の事を心配する内容のメール



アイツらしい言葉の内容に

もう大丈夫だよと返事を返した




もう一通は望月




きっと賢二みたいに、体を心配してくれている内容かなと思いながら

メールを見た






“今、電話しても大丈夫?”






受信時間は二時半過ぎ


ということは、メールがきてから既に三時間もたっている



慌てた俺は

急いで望月の携帯に電話をかけた





―何で気づかなかったんだよ!



自分自身を何度も責めた
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