夏の夜に咲いた花
蓮くんの置いた缶がカタンと音を立てた。


真剣な蓮くんはどうも慣れない。


急に大人っぽく変化することについていけないから。





「オレ、梓さんが好きだ」

「……っ」


真っ直ぐに放たれた言葉が、あたしの胸にダイレクトに響いた。



「友達の弟とか、年下とか、不利な条件ばっかりだけど、本気で好きなんだ」
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