夏の夜に咲いた花
「あたしには遊びにきたんじゃない、とか言いながら自分は彼氏と……」

「違うって」


何枚もティッシュを取り出してテーブルを拭いている亜美もあきれ顔だ。


「じゃあなに?」

「……わかんない?」

「え?」


「ホントにわかんない?」

確認するように顔をのぞき込まれて、あたしは首を傾げてからその人に視線を移した。



あたし、知ってる人……?
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