夏の夜に咲いた花
「まぁ、ムリもないかもね。どれくらいぶりだっけ?」

亜美はそう言いながら、麦茶の入ったグラスをその人に手渡した。


「さぁ? でもオレはすぐわかったけどね」

「それはアンタが……」

「わー!! 黙っとけ!!」

「危ない! 麦茶!!」

グラスを片手に持ったまま亜美の口をふさごうとするその人。




「ねぇ、誰?」

あたしはやっぱり思い出せない。




「蓮だよ、れ・ん」
< 12 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop