夏の夜に咲いた花
“本気だから。梓さんのこと”

「あずと姉妹か。……ま、それもおもしろいかも」


思い出した蓮くんの言葉と亜美の言葉が重なって顔が熱くなった。


そんなあたしを見て、亜美はいじわるく笑った。

「年下は対象外じゃなかったの?」

「……蓮くんだから」

「うわぁ、よく恥ずかし気もなくお姉サマにそんなこと言えるわね」


わざと手をパタパタさせてあおぐ仕草を見せる亜美。


あたしは照れ隠しに亜美の肩を叩いた。

「いたっ!」
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