夏の夜に咲いた花
空を眺めていた視線を声のする方に向けると……。



「蓮くん?」


隣の部屋とを仕切る柵から蓮くんが顔を出していた。




「なにしてんの?」

「まぁ、ちょっと……」


言葉を濁す蓮くんに、あたしは今蓮くんがいた場所を覗き込んだ。


そこには少し古びた木のイスと小さなテーブルがあって。




「あっ……!」
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