夏の夜に咲いた花
そのテーブルの上には──ビールの缶があった。
「ダメじゃん」
「見逃してよ」
「見逃したらあたしが亜美に怒られるし」
「怒らないよ。姉貴だって知ってるし」
「そうなの?」
「たまにだけどね」
「……」
「ダメじゃん」
「見逃してよ」
「見逃したらあたしが亜美に怒られるし」
「怒らないよ。姉貴だって知ってるし」
「そうなの?」
「たまにだけどね」
「……」