夏の夜に咲いた花
「別に、そんなことないよ。亜美だって……あっ」

「それも知ってる」


亜美のことをバラしそうになって口を覆ったあたしを蓮くんはククッと笑った。


「梓さん、そんな格好で寒くないの?」

「……あ」


そう言われて肌寒い感覚が襲ってきて、あたしは両腕をさすった。
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