夏の夜に咲いた花
「そっちの彼女が友達?」

「あ、はい。神崎梓です。よろしくお願いします」


大きな旅行カバンを持ったまま、あたしはぺこりと頭を下げた。


「こちらこそ。しかし、本当に助かったよ。まさか頼んでた子が体調不良になるなんて」

「いいんです。この子、ヒマしてたんで」

「ちょっと亜美!」

「なによ? ホントのことじゃない」

「……」



まぁ、そうだけど。
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