夏の夜に咲いた花

──今日も夜中に目が覚めた。


なんでだろう。

トイレに行きたくなったわけじゃないのに。


「……」


自然と窓に視線が向いた。


あたし──どこかで期待してる。

今日もいるんじゃないかって。


吸い寄せられるように窓際に向かった。



亜美を起こさないように注意しながら窓を開けると、今日は雨が降っていた。
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