夏の夜に咲いた花


「あれ、入れ違いだ」


休憩室に入ると、亜美が空のグラスを持って立っているところだった。



「蓮くんと一緒にいるの、蓮くんの彼女じゃないよね?」

「あ、会ったんだ? すっごい猫かぶってるでしょ、あの子」


「……なんだ、知ってんの?」


ついでとばかりに亜美が麦茶の入ったグラスを渡してくれた。
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