夏の夜に咲いた花
亜美と入れ違いに入ってきたのは蓮くんだった。



「別に……。っていうか彼女、いいの?」

「彼女じゃないし」


蓮くんは麦茶を入れたグラスを持って大きくため息をついた。


「断ってんのにつきまとわれて困ってんの。梓さん助けて?」

「なんで断ってるの? かわいいじゃん、彼女」



──黙ってれば、の話だけど。
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