都合のいい私
私が着くとリョウの後ろ姿が見えた


久しぶりに見るリョウの制服姿に


私はまたドキドキしてる


『リョウ!ごめん待った?』


『いや。俺も今来た』


『良かったぁ〜』


『じゃあ行くか』


『うん!』


手を伸ばせば届く距離にいるのに


私たちの手は繋がれる事はない





だけど…………
















携帯で時間を確認した後


『やばい!アヤ急いで!』


そう言ってリョウが私の手を掴んで走りだした


初めて触れたリョウの温もりに


私の心はドキドキしっぱなしで


何も言えなくて黙ってた
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