都合のいい私
唇が離れると


リョウがさらにきつく私を抱きしめる


『アヤ』


『ん?』


『ありがとう』


『なにが?』


『…なんとなく』


『なにそれ』





久しぶりのリョウの温もりは


私を幸せな気分にさせる








リョウの胸に顔を埋める私に


リョウが大きな声を出す


『アヤ具合大丈夫!?』


『今さら?』


笑いながら答えると「ごめん」とリョウも笑う


それだけの事が嬉しかった
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