都合のいい私
夏服に袖を通して鏡の前に立った時


袖から紫色の大きな痣が見えて


誰にもばれたくなくて必死に隠そうとした


コンシーラーをつけたり


ファンデーションを塗ったりしたけど


薄くなるだけで隠しきれない


まだ新しいその痣はいつ消えるかわからないから


消えるまで休むって訳にもいかなくて


仕方なく学校に向かう








今年も私とリカは同じクラス


だから今日みたいな日は少し憂鬱


もし痣の事がリカにばれたとしたら


リカはきっと怒るしテツヤ君にも話すと思う


私は殴られてる事を


誰にも知ってほしくない
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