ねぇ、満月。



振り返ったときの
沢谷の顔は真っ青だった。


「都賀くん…」


俺はグイッと沢谷の胸ぐらを
つかんだ。


「お前、俺達の話
聞いてただろ?」



「何も聞いてない…よ」


沢谷は俺と目を合わせないように
背けた。


こいつは脅かしがいがある。


俺は心の中で笑った。



< 161 / 203 >

この作品をシェア

pagetop