ねぇ、満月。



「親父!目を覚ませよ!!
そんなことあるわけないだろ!?」


俺は親父の体を揺すった。


親父はまだ笑ってたまま……。


「麻由子はずっと俺を
愛してるって言ってくれたんだ。
仕事は金に任せてでも時間を作り
麻由子に早く会いたいんだ……」


俺は不意に満月のことを
思い出した。



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