君がいる街
七瀬圭(ななせけい)。クラスメイトの女子。最近の女子には珍しい、ショートヘア。
いわゆる、姉御肌で面倒みがいいコイツは、1ヶ月前転入して来た俺を、いろいろ面倒みてくれて。
気づけば、意外と一緒にいる仲になっていた。
「・・・何ご飯ですか?」
「えー。朝ごはんと、お昼ご飯の間の、おやつ的な感じ?」
「うわーお。日本人の主食がおやつだなんて、尊敬しちゃうな、僕。」
一度、その完璧なまでの胃袋を見せて頂きたい。
嫌味にも動じないコイツは、また一口おにぎりにかぶりつく。
あーもう。しゃーねーヤツだな。
未だ頬についているその米粒を取ると、照れるどころか、「ご苦労。」と一言。
どっかの主将侍か、お前は。