君がいる街
おにぎりを食うのも一息ついたのか、俺にまた興味をもったのか。圭が、で?と問いかけてきた。




「基哉くんがどうしたのよ?」


「朝からタバスコの刑にあったんだよ。」


「あらら仕返し?もとはと言えば、あんらがもとくんのカレーむぐ、ゲホっ!たらすこっ、ゴホっ!」


「一度ムセた時点で、黙れよ。」




言っちゃ悪いが、ホントに女かコイツは。げほごほと、ムセているソイツにペットボトルを渡すと、あろうことか全部飲み干しやがった。



ふざけんな、バカヤロー。お茶一本、150円がどんなに貴重か知らないのか、テメーは。


そんな俺の恨めしい視線も、コイツには全然通用しない。ぷはっと一気に飲み干し、どんとソレを勢いよく机の上に置いた。



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