君がいる街
「あ、じゃあ蔵。呼んできて。」


「はぁっ!?」




いきなり呼ばれた自分の名前。驚いて声を荒げてみても、厭らしく笑うアイツの表情は、ぴくりとも崩れない。





何ですかー。その、ちょっとニンジン買ってきてよみたいなノリ。



固まっていると、またもや聞こえてくる後ろからの声。






「いーひゃない。呼んで来るくら・・・ゴホっ!」


「いつまで握りメシ食ってんだよ、オメーは。もうお茶ねーからな。」







仕返しは、朝の分でチャラじゃなかったんですか。基哉さん。



つーかそもそもカレーの件は、アナタ様が俺の寿司に、大量にワサビ入れやがったからだろーがよっ!




辛いの苦手なの知ってるクセに。タチが悪すぎる。



< 22 / 70 >

この作品をシェア

pagetop