君がいる街
うわーお。ほら見ろ。オーラ、ハンパないじゃん。
少しは見習え、委員長。
ゴクリとツバを呑み、一歩ヤツに近づく。扉の開いた音は結構デカかったのに、微塵も反応を見せないソイツ。
ぶっちゃけ、苦手なんですけど。こういう部類の人達。
意を決して、隣まで早歩きで足を進める。どすんと座っても、目を瞑ってるだけのソイツ。
体格は、俺と同じ170くらい。髪は、緑がかった漆黒。
・・・委員長。顔も負けたぜ、これは。
今までよく見たことなかったその顔は、確かにちゃんと整えられていて。
俺たちみたいな一般人は、大人しく敗北宣言をするしかなかった。