君がいる街
「基哉さん?もう昼休み終わるんじゃね?俺まだ昼食ってな・・・・」
「なぁ、蔵お前さ。今朝変な女見たっつってたよな。」
「うわーお。見事にスルーですね。」
ってことはアレか。もう俺には発言権すらないのか。
基哉の中で、最早人間扱いされていない自分を哀れみながら、今朝のコトを思い出す。
そして頭を占めたのは、桜の中に佇んでいた彼女。
ああ、そういえばそんな話したっけか。タバスコ入り卵焼き事件でスパーンと忘れてたけど。