君がいる街
「あー、痛い。腰が痛い、ケツが痛い、腕が痛い、膝が痛い、腹が・・・・」
「煩いよ!コッチまでなんかどっか痛い気がしてきたじゃんっ!ほら、シップ!」
「あざーっす。」
ようやく基哉の拷問から生還して、受け始めた五時間目。1人ぶつぶつ呟いていると、圭がバンッと机の上にシップを置いた。
因みに今は、自習の時間。
「あーもうマジで、どうにかしないといつか俺は殺される。」
「いーじゃん。だって蔵、Mじゃん。」
「ふざけんな。」
「何?気づいてないの?」
俺はMじゃない。断じて違う。普通の、ドコにでもいる高校生だ。
呆れた顔をしている圭に一言言い返そうと口を開いた時、ガラッと勢いよく扉が開かれた。
見れば、ソコには鋭い目付きをした、
沖島が、立っていた。