君がいる街
いやいや。何を言ってるんだ、俺は。苦手な部類なんだろ?コイツは。
友達?ちょ、どうしちゃったの。自分。
しんとなったクラス。え?何で皆注目してんの?何か、居心地スッゲー悪いんですけど。
背中に冷や汗。
「離せ。」
「は?」
「手。」
沖島が、視線を逸らす。その先には、ヤツの学ランを掴む俺の手が。
あ、悪い。とすぐさまソレを離せば、ヤツはまた振り返って歩き出した。
「暇な時、屋上に来い。」
「え?」
「大抵いつも、あそこにいる。」
それだけ言って、ヤツは教室から出ていった。
・・・・アレ?ちょっと待てよ。
友達、成立なわけ?