君がいる街




基哉を待つ、ホームルームの前のこの時間帯。窓側のこの席は、後ろから2番目。




そして、俺と圭の隣はいつも空席。





1つは、単なるクラスの人数不足。そしてもう1つは・・・・








ガタンっ!!






隣で急に響いた乱暴な音に、肩が跳ねる。恐る恐る隣を向けば、何時もは見ることのない端正な顔。







「・・・・はよ。」


「お、おはようございます。」







そう。





沖島紅の、席なのだ。




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