君がいる街
人を小馬鹿にした様な、その笑顔が気にくわない。取り敢えず無視して前を向こうとすると、凄い力でガッと右肩を押さえられた。
何すんだ、お前。骨なったぞ、今。
「ヤキモチ。妬いてんでしょー?」
「はぁ?」
急に、何を言い出すんだコイツは。ヤキモチ?何が。誰が?誰に?
おもいっきり眉を寄せるが、圭は余計に可笑しそうに笑う。
「隠すな、照れるな。お姉さんには、ぜーんぶお見通し。」
「・・・お前が、どれくらい気持ち悪いかってことが?」
「アンタが、碧ちゃんを好きだってことが。」
精一杯の嫌味も、見事にかわされて。核心をつく様な圭の言葉。
ああもうマジで。
ドイツもコイツも、何でそんな結論になるんだ。