君がいる街





何だ・・・?急に大人しくなった基哉にちらっと目を動かせば、無駄に綺麗なあの顔が、じっと俺を見ていた。


あ、ヤバい。何コレ、泣きそう。


心の底から、居心地が悪い。





「な、何すか?」


「お前さー。写真みたいなの見なかった?手帳に挟まってたヤツ。」





・・・え?




ドキッとして、基哉の顔を見る。すると、何時もとは違う、何だか切羽詰まった様な、苦しそうな基哉が俺を見つめていた。




写真・・・・



姉貴の、あの写真?








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