インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
「なんですかぁ?」



「開けてみ」



ひかりがゆっくり
丁寧に箱を開くと……



「あっ、ケーキだぁ~」



「好き?」



「はい。ちょ~好きです」



「ん?いま、なんてった?」



「ちょ~好き……」



「こらっ、ダメでしょ~、お嬢さんがそんな言葉使っちゃあ」



「いいじゃないですか、それくらい」



「ダメダメ~、あたしには汚い言葉禁止してるんだから、ひかりもお嬢さま言葉以外禁止」



「え~なんですかそれ。第一、あたし、お嬢さまじゃないですから。ぜんぜん」



「そっかぁ?まっ、どっちだっていんだけどさ」



「よくないですよ。まあでも、いまのはレイちゃんをちょっと真似してみただけですから」



「あ~なんだとぉ、この野郎~」



「ほら、また~」



苦々しい顔をしたひかりが、ぷっと頬をふくらます。



今度はあたしがそれを真似る。



さらに
ひかりが目に力を込める。
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