インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
「どう?少しは楽になった?」



出してあげた
オレンジジュースを
二口ほどで飲み干すと、

ひかりはようやく
笑顔を取り戻した。



「ありがとうございます。おかげさまでだいぶ落ち着きました」



「それはよかった。ところでさぁ、夕飯なにがいい?」



「いえ、けっこうです。家で食べますんで」



「手早く作るからさぁ。そうだなぁ~……牛丼とかどぅ?レイ特製卵とじ牛丼~」



「あぁ~おいしそ~。でも、いいですよ」



「メシぐらい食べてきなよ~。なんなら泊まったっていいんだぜ」



遠慮してるんだと思った。



だけど、
だれだって、
あんなこといわれればショックで、

家なんて戻りたくないはず。



「ほんとはそうしたいんですけど、心配すると思うんで。それにきっと兄も後悔してると思うんで」



「許すの?」
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