インスタントラブ～甘くて切ない一目惚れの恋～

「へ～、東京から。物好きだね、こんななんもない田舎に、まぁ珍しい」



大きなお世話だっての！



てか、
いちいち癇に障るんですけど！



「そんなことないですよ。自然があって空気もおいしいし、東京じゃなかなか味わえません」



ひかりはそんなことちっとも気にせず楽しそうにいう。



ひかりったら、
ほんと前向きな解釈しちゃってさ。



ふつ～
そんないい方されたら
ムカつくだろ。



「たしかにそうだ。自然とおいしい食べ物はある。それにわたしの笑顔な」



そう自信を持っていうと、おばちゃんがニヤッとした。



その瞬間、
前歯から奥歯から、
いくつもの銀歯が……



ギラ、ギラ、ギラ、ギラ、ギラ………


ピカ～ン！



金歯も
ひとつみっけ……



それはそうと……



空気おいしいかも～



新鮮そのもの～



東京とは大違い…



あらためて
都会から
遠いところまで来たことを知った。