インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
両腕から両足、
大事な部分、
アソコとアソコ以外は
全部洗ってくれた。



それでもう終わりかと
ちょっと残念に思ってると、
つづいて
頭に取りかかった。



「だけどさぁ、あのおばちゃんが、うちらのお母さんてもなんか笑っちゃうよな」



「そうですかぁ。わたしはいい人だと思いましたよ。とってもあったかくって、優しそうで」



「まあね。それはあたしも思った。あけすけ過ぎるのはどうかと思ったけど、それも慣れたし……」



あの人が、
あたしの母さん!?



それだけは
ありえねぇ~



でも、
なんていうか、
それも面白いかも


毎日
喧嘩ばっか
してそうだけどさ



つかの間
妄想に浸っては
楽しんだ。



「さぁ、交代しよっ」



髪まで洗ってもらって、
ハイありがとう、
だけじゃ
虫がよすぎる。



くるりと振り返ると、
べつにそんなつもりはないのに
ひかりは嫌がった。
< 356 / 417 >

この作品をシェア

pagetop