インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
全身性感帯!?



ある意味
うらやましいかも……



「もぅ~レイちゃんたらぁ、やっぱりいじわるぅ…」



その甘えるような声、
その濡れた響きが、

一瞬
自分が
どっちの性別だったか
忘れさせた。



「ほら、じゃあ、髪洗うから、ほかは自分で洗いな」



「うん」



それには
逆らわなかった。



シャンプーを
目一杯掌の上に盛ると、
その細く艶のある髪を
丹念に時間をかけて

ゆっくり
揉みほぐすように洗った。






それから
肩を寄せ合うようにして
湯船に浸かった。


最初のうちはね。


けど、
それじゃあ
ギュウギュウ。



思考錯誤した結果、
ひかりを前に、
あたしはその後ろに、

バイクに
二人乗りするように浸かった。
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