インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
あたしの背中で眠ったように身じろぎひとつしなくなった。
けど、
立ち止まらない。
その顔を見れば、
きっと最悪の現実を
受け入れるはめになる。
まだ死んじゃない。
そう信じていても、
その気持ちがいっぺんに
吹き飛んでしまいそうだから。
だから、
あたしは
ひたすら前へ進む。
前を向いて、
けっして
振り返ることもなく。
涙を
この忌々しい
雨のせいにして。
ピーポーピーポー――。
救急車のサイレンの音が聞こえてきたのは、それからだいぶたってからのことだった。
けど、
立ち止まらない。
その顔を見れば、
きっと最悪の現実を
受け入れるはめになる。
まだ死んじゃない。
そう信じていても、
その気持ちがいっぺんに
吹き飛んでしまいそうだから。
だから、
あたしは
ひたすら前へ進む。
前を向いて、
けっして
振り返ることもなく。
涙を
この忌々しい
雨のせいにして。
ピーポーピーポー――。
救急車のサイレンの音が聞こえてきたのは、それからだいぶたってからのことだった。