インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
「だったらチャリティーコンサートの余興でチアやるんで、よかったら来ませんか?」



「ふ~ん、そっか、がんばって」




「来てくださいよ、きっと面白いと思いますよ」



「まあ、気が向いたらな」



「待ってますんで」



そういうと
もう来るのが決まったとでもいうように、

ひかりは学生鞄からチケットを取りだした。



「あぁ。そうそう、これペアチケットなんです」



「だから?」



「誘う人とからいれば、なんですが……」



わたしの目を
じっと覗き込むひかり。



「なんだよ、その目は?」



「あぁ、いえべつに…」



「いないよ、どうせ、友達らしい友達なんてさ」



「そんなつもりでいったんじゃ…」



「友達なんてね」



わざとあたしが
嫌味っぽくいうと
ひかりは怪訝そうに聞き返す。



「でも、最低でもひとりはいますよね?」



「そうだなあ、いるようないないような…」
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