インスタントラブ～甘くて切ない一目惚れの恋～

第２章/第２節 おとぎの国の住人

「いい部屋ですね」



「だろ～」



「でも、なにもかもひとりでやってるって、レイちゃんってすごいですね」



「まあ、他人よりちょっとばかしはやく自立したってだけだよ」



自慢げにいったけど
笑い話にしたつもりだけど、

ほんとに
心から笑える日なんて
たぶんこない。



６畳一間のアパート。



築２０年くらい。



バス、
トイレ、
キッチン、
エアコン――。



生活に必要なものは
ひと通り揃ってる。



冷蔵庫、
洗濯機、
テレビ、
シングルベッド、
テーブル――。




ひとり暮らしなら
これで十分。



そして
ディズニーランドを凝縮したような

飾り付け＆グッズの数々！



「おとぎの国に迷い込んだみたい」



「おっ、なかなかうまいこというじゃん。まあ、モチーフはディズニーランドなんだけどね」



「ディズニー好きなんですか？」



「好き。ちょ～好き」