インスタントラブ~甘くて切ない一目惚れの恋~
それでも、
なんか安心できた。



そこにいると
妙に落ち着くことができた、


頭を冷やして
自分をみつめなおすことができた、



しんと
静まり返った檻の中で、
孤独な自分と
真正面から向き合った。



そして思った。



孤独。



それは
ひとりぼっちの寂しさ。



だけど
大勢の仲間といても
いつもあたしは
孤独だった



すなわち
その孤独は
どこにいても
なにをしていても

かならずついてまわって、あたしを離してはくれない



そして乾いてた。



にぎやかに
ワイワイやって
楽しく騒いでるつもりでも、

心は
いつも乾いてた



がさつき、からからに乾いた心。



どんなにもがこうとも
あらがおうとも
けっして満たされることはなかった。



それでも潤いを求めた。



そのためにはなんでもやった。
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