私だけの金髪王子様は二重人格

「やっぱり・・・・・・そうなんだ・・」




「なに?」



尾崎は、
ずっと下を向いている。

なんだよ・・・・・・、
腕さえ放してくれりゃ俺だってほっとく
んだぜ?


あぁ~、

もう無理やりだ!!


ガッ!!


俺はがむしゃらに腕を動かし、なんとか
尾崎の手が離れた。


くっそ!いそがねぇと・・・。



「相楽・・・・・・、一つだけ聞いても
いい?」


よくねぇよ。


けどまぁ、

一つだけなら・・・・・・許してやる
よ。


「うん、なに?」



「相楽は、初恋って叶うと思う?」



「・・・・・・」



初恋か・・・・・・。


「俺は・・・・・・、初恋より・・・
大事な恋に変わる恋がいいと思うよ。

絶対いつか尾崎さんも体験するよ・・・
一生の恋を」


そのまま俺はまた走り出した。



「なにそれ。初恋でも恋したらいいわけ?
なにが一生の恋よ・・・・・・。

簡単じゃない・・・。
相楽の初恋は叶うよ・・・・・・
邪魔ものがいなければね」

< 331 / 390 >

この作品をシェア

pagetop