私だけの金髪王子様は二重人格
「やっぱり・・・・・・そうなんだ・・」
「なに?」
尾崎は、
ずっと下を向いている。
なんだよ・・・・・・、
腕さえ放してくれりゃ俺だってほっとく
んだぜ?
あぁ~、
もう無理やりだ!!
ガッ!!
俺はがむしゃらに腕を動かし、なんとか
尾崎の手が離れた。
くっそ!いそがねぇと・・・。
「相楽・・・・・・、一つだけ聞いても
いい?」
よくねぇよ。
けどまぁ、
一つだけなら・・・・・・許してやる
よ。
「うん、なに?」
「相楽は、初恋って叶うと思う?」
「・・・・・・」
初恋か・・・・・・。
「俺は・・・・・・、初恋より・・・
大事な恋に変わる恋がいいと思うよ。
絶対いつか尾崎さんも体験するよ・・・
一生の恋を」
そのまま俺はまた走り出した。
「なにそれ。初恋でも恋したらいいわけ?
なにが一生の恋よ・・・・・・。
簡単じゃない・・・。
相楽の初恋は叶うよ・・・・・・
邪魔ものがいなければね」