告白[短編集]
ひまわりな君
卒業式の日、望を桜の木の下に待たせて、バスケ部の顧問の先生にあいさつして帰ってくれば、望に彼女が出来ていた。


そんなのありか?


あるのか?


相手は田代。


あの巨乳の田代。


俺と同じ中学三年間彼女なしだったくせに。


俺と同じにまったくモテなかったくせに。


俺と同じに、バレンタインのチョコレート、義理しかもらったことないくせに。

俺と同じに、女っ気なしの男子校行くくせに。


巨乳の彼女って。


チクショウ、望がうらやましすぎる。


なんで、告白なんてされるんだ。


本当は、これから俺と遊ぶはずだったのに、親友の俺をあっさり捨てて、田代と帰りやがった。


俺と田代どっちをとるんだってんだ。


………あー、自分で思って、自分が情けなくなってきたぞ。


俺と田代、そりゃ田代を選ぶよなー。


選ぶまでもないな。


望が田代を選んだの納得。


出来るかコンチクショウ、うらやましいぜ。


俺にも、告白してくる人が…………いない、そんなやついない。


断言出来るのがむなしいぜ。
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