告白[短編集]
ー バン ー


すごい音がして現れた三人組。


ドアに鍵がかからない自分の部屋がうらめしい。


ドアごしに聞き耳たててて、ドア押しすぎて開いたって、べたな展開か。


「ごっごめん隆。
先輩行きますよ。」


聡が先輩を引っ張るが、動く気配なし。


後輩も動かない。


舞は驚いて俺にしがみついてる。


布団はまくれて、俺のトレーナーから、白い太ももが見える。


先輩と後輩の視線は、太ももに固定。


聡も先輩を引っ張りながら、チラチラ見ている。


俺はすぐに布団を引っ張り、舞を隠した。


「先輩、下で待っててくださいよ。」


先輩じゃなかったら、殴ってるぞ。


「いいじゃんか隆。
紹介しろって。」


この状況で言うか?


「あれ、もしかして沢田さん?」


なんでわかるんだ聡?


聡の目線の先は、テーブル。


しまった、宿題うつさせてもらうのに、舞にノート持ってきてもらってた。


テーブルにのってるノートには、おもいっきり舞の名前が書いてあった。


「石田くん?」


おいおい、お前も答えんなって。
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