告白[短編集]
部屋に戻れば、舞はまだ俺のトレーナーを着て、ベットに座っていた。


「舞、とりあえず帰って。」


「え、だってゲームまだしてないよ。」


おいお前、この状況わかってんのか?


「あとでやらせてやるからな。
とにかく帰れ。」


「えー、じゃ今日の夜泊まりに来ていい?
夜やろうよ。」


舞はたまに泊まりに来る。

親公認で。


ずっと続いてる幼なじみの関係に、両家がまひしてるとしか思えない。


普通ありえない。


だって、泊まるときはお互いの部屋に二人きり。


俺にとっては、とってもうれしい拷問。


二人きりはうれしいけど、手を出せないから拷問。


俺、完全に男って忘れられてないか?


「ねぇ隆、泊まっていいでしょう?」


やっぱり男って忘れてんのか?


「ねぇ、聞いてる?」


あー、めんどくせー。


「わかったよ。
今日泊まりに来い。
だから、今は帰れ。」


「うん、わかった。」


よし、とりあえず舞はこれでよし。


あとはしたの三人だな。


「じゃ、気をつけて帰れよ。」


俺は舞に手をふって、下におりた。
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